大正金時豆のこと


金時豆の「金時」の名は、金太郎で有名な“坂田の金時”の赤い肌色に由来しているとか。

代表的な品種の「大正金時」は鮮やかな赤紫色で、
北海道十勝地方の大正村で量産されたのでその名がつきました。




金時豆の栄養

豆には イライラを抑える効果が期待できるカルシウム、
貧血を予防するためにも必要な鉄分、
血や肉をつくり生理機能を維持するたんぱく質、
炭水化物を効率よくエネルギーにかえるビタミンB1、
脂肪を効率よくエネルギーにかえるB2、
お腹の中をキレイニする食物繊維などの
栄養がいっぱい!

そのなかでも金時豆はカルシウムをはじめ、鉄分やカリウム、ビタミンB1、B2を豊富に含んでいます。
カリウムには、食塩のナトリウムを体内から排泄するという大切な働きがあります。
ですから、血圧の高いひとにとっても「金時豆」は大変に健康的な食品です。




金時豆の保存


どの料理でも 4人分で1カップの量の豆が目安ですね。
といっても、これは好みの問題で
沢山入れたい時は2カップでも構わないわけです。
基本量を決めたら 3〜5回分くらいの量を一度に下ごしらえしましょう。
そうすることで、一度に掛かる調理時間と燃料費を節約できます。
沢山煮た豆は1カップ分ずつ(5カップ煮たのなら1/5量ずつ)
小分けして冷凍保存します。
煮汁も捨てないで、
豆とは別にして 製氷用の入れ物にいれて凍らせてから小袋にいれて保存。
豆と一緒でも構いませんが、使う時にこの方が早く解凍できますし 豆だけ・煮汁だけでも使えるから便利です。
こうしておけば いつでもサッと使える便利な食材に大変身。
さぁ さっそく作りはじめましょう!

    



金時豆の下ごしらえ

金時豆は水で戻さなくてもよい豆だと書いてあるレシピもあります。
けれどもやはり水につけた方がより早く煮えますので
金時は一晩の浸漬をお奨めします。
調理の前の晩は、金時を水につけてからお休みになってください。

今回は一晩水につけてから調理しております。
同じ豆でも、水につけてから煮たのと、すぐに煮始めたのとでは 煮るのにかかる時間がかわりますし、
新物と古品では新物の豆がやはり早くやわらかくなります。(このレシピでは、全て新物の豆を使っております)
ですから レシピの調理時間はだいたいの目安とお考えください。

【金時豆の下ごしらえ】

     

 1 金時豆をきれいに洗う。
   (ピカピカできれいに見えても 水洗いしてあるわけではありませんので。)

 2 鍋に入れ、豆の量の4倍くらいの水に一晩つけておきます。

 3 翌日は、つけ汁ごと(蓋をしないで)中火にかけます。

 4 煮立ったら2分くらいおいてから煮汁を捨てます。
   (これを「ゆでこぼす」といいます。
   最初のゆで汁には皮のアクが出ておりますので一旦捨て、アク抜きします。)

 5 新たに 豆が充分かぶる量の湯(豆の5〜6倍量の水でも構いません)を加えて中火にかけ、
   徐々に熱を加えていきます。

 6 煮たってきたら 浮いている豆が沈む程度の水を静かに入れ(これを「差し水」をいいます。)
   再び煮立ったら、豆が踊らない程度に火を弱め(ほたる火)、紙蓋をして
   (なければアルミ箔を円く切って所々穴をあけたものでも構いませんし、
   ふきこぼれ無いように気をつけて鍋の蓋をしてもいいです)
   やわらかくなるまで ゆっくり煮ます。

   指先で豆をはさんで芯がなければ「かたゆで」、
   軽くつぶれるくらいになれば「やわらかく煮えた」状態といえます。
   (目安は沸騰してから40分くらいで 硬さをみて下さい)


※ こうして下ごしらえをしてから 味付けします。
  この順序はどの豆にも共通です。
  豆がまだかたいうちに調味料を入れてしまうと、もうそれ以上軟らかくなりにくいからです。
  味付けのタイミングは、どの豆の場合も同じですが
  金時のように粒の大きな豆はとくに芯がのこらないよう気をつけましょう。
  砂糖を加えるときは 一度に入れると締まってかたくなるので
  分量の1/3位ずつを分けて入れるようにします。
  醤油や塩を加える時は砂糖が完全に溶けてから。